パ・リーグのMVPは「決定的」
投手としては9月13日のオリックス戦で164キロの史上最速を記録するなど、持ち前の球威がさらに増した。これも体がしっかりしたからだろう。
一方、打者としてはバットの重さを軽くしたという。重量で打つのではなく、スイングのスピードで打てるようになったのだろう。ヤクルト山田哲人の感じと思えばいい。
その成果が優勝決定時で10勝4敗、打率3割2分2厘、22本塁打。見事な投打二刀流である。
パ・リーグのMVPは決定的といえる。これといったタイトルは取れないかもしれないが、内容は文句なし。投打でこれほど活躍し、優勝に貢献した選手はいない。11.5ゲーム差を逆転したのは大谷がいたからこそである。
待望の「入場料を払って見たい選手」「絵になる選手」が出てきた。
(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)