以前、日本からロサンゼルスに遊びに来ていた友だちのお母様が、「何かいい日本へのお土産ないかしら」と尋ねた際、健康食材に詳しいママ友の1人が「チアシードがいいですよ!」と提案しました。もともと健康に興味があったそのお母様は、彼女のアイデアに大喜びで、チアシードをたくさん日本に買って帰りました。
1年ほどして、そのお母様が再び渡米したときに、「あれから日本でチアシードがブームになったの。そしてもっと栄養価が高いというホワイトチアシードも出てきたわ」と話してくれました。
水含ませてゼラチン状にするとダイエット効果高い
ここカリフォルニアで売られているのは、もっぱら黒や茶色のチアシード。発売された2年ほど前は店のどこに置かれているのかわからず、探すのが大変だったものの、今ではすっかりオーガニックスーパーでの健康定番商品となり、店内でもすぐにわかる場所で見つかるようになりました。
チアシードは、メキシコ南部からグアテマラ原産の植物「チア」の種子です。食物線維やオメガ3不飽和脂肪酸、食物繊維を多く含む栄養価の高い「スーパーフード」の一つとしても知られています。
日本スーパーフード協会によると、スーパーフードとは「栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること」、そして「一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつ」と定義されています。これまで当コラムで紹介した、亜麻仁油、スピルリナやココナッツオイルもスーパーフードに該当します。
さて、チアシードですが、水分を含ませてゼラチン状にして食べると最もダイエット効果があるといわれます。その食感はタピオカと似ていて、タピオカのプチプチ感が苦手な人にはちょっとつらい食べ方です。ゼラチン状になったチアシードをヨーグルトとまぜて食べる方法もありますが、プチプチ感は消えません。
ただチアシードが定着してくるにつれて、チアシード入りの食品が増えてきました。よく見かけるのが、グラノーラやシリアル。遺伝子組み換えしていない、グルテンフリー、オーガニックなどの品が数多く売られており、好みにあわせて買えるのがうれしい。ココナッツにチア、というスーパーフードを組み合わせたシリアルもあります。価格は「チアなし」製品と比べて1.5倍ほどで、パッケージで栄養価の高さをアピールしています。