家庭にもある「界面活性剤」で死亡 そんなに危険なもの?「点滴」だから?

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   横浜市神奈川区の大口病院で入院患者が中毒死した殺人事件で、点滴には「界面活性剤」が混入していたと報じられている。消毒液や洗剤の成分になっており、日常的に使われるものだけに、ネット上でも不安の声が漏れている。

「目に入れば失明の可能性があり、体内に入れば細胞に毒性が働いて大変危険です。それを点滴に入れるなんて、ありえないですね」
  • 点滴に注目が集まっている(写真はイメージ)
    点滴に注目が集まっている(写真はイメージ)
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タンパク質を変性させて破壊する作用が

   首都大学東京の廣田耕志教授(細胞生物学)は2016年9月27日、J-CASTニュースの取材に対し、界面活性剤についてこう解説した。

   報道によると、大口病院の4階で20日未明に死亡した男性患者(88)のほか、2日前に死亡した別の男性患者(88)も点滴に界面活性剤が混入していたことが分かった。病院のスタッフが少なくなる17日からの3連休中に混入したとみられている。

   病院で使われている消毒液に同じ成分が含まれており、抜き取られた形跡もあったという。点滴には、注射器を使ってゴム栓部分から注入された疑いが持たれており、中の液体が泡立っていたとの証言も出ている。ツイッター上などでトラブルの告発があった7月から4階の入院患者が次々に亡くなっていたとの報道も一部であるが、事件との関わりはまだ分かっていない。

   界面活性剤とは、物質と物質の「境界面」で働き、その性質を変化させるものを指す。本来混ざり合わない水と油を混ざりやすくするため、家庭用の洗剤にも使われている。また、細菌のタンパク質を変性させて殺す消毒作用もあるため、病院などで消毒液として置いてあることも多い。

   読売新聞の26日付記事によると、混入された界面活性剤は「逆性せっけん」であることも分かった。

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