再婚での結婚式で女性の白無垢姿は「アリ」なのか――。先日、女優の藤原紀香さん(45)が歌舞伎俳優・片岡愛之助さん(44)との結婚式で白無垢を着ていたことを受け、インターネット上にはこんな疑問が上がっている。
藤原さんの2016年9月26日付のブログによると、今回着た白無垢は本手描友禅作家の秋山章氏(85)が手がけたもの。愛之助さんの定紋「追い掛け五枚銀杏」にちなんだ銀杏の葉があしらわれ、葉の先はパール箔に金彩工芸を重ねた気品あるデザインに仕上がっている。
「身内なら恥ずかしい」
式は23日、世界遺産にも登録されている京都市内の賀茂別雷神社(通称・上賀茂神社)で、親族のみで執り行われた。沿道では居合わせた参拝客ら約600人が2人を祝福し、多くのメディアがその様子を報じた。
インターネット上でも祝福の声が上がったが、同時に、藤原さんの花嫁姿に対する疑問の声も相次いだ。
「再婚で白無垢ってアリなの?」
「無垢ではない」
「再婚で白無垢...身内なら恥ずかしい...」
「紀香さん白無垢かあ。芸能人でもなきゃ再婚の45では着ないよなー」
藤原さんは07年5月にお笑い芸人・陣内智則さん(42)と結婚し、09年3月に離婚している。白無垢の「清浄潔白」という意味合いからか、再婚者にはふさわしくないと感じた人が少なくなかったようだ。
一般的に、再婚する場合の白無垢は「アリ」なのか「ナシ」なのか。
「昔は離縁をして実家に帰る事はご法度としており、2度目の結婚式はあまり無かったようです。ですが現在に至っては再婚や再々婚という方も増え、2度目の白無垢着用がどうなのか、の疑問は無いようです」
こう話すのは、和婚式のプロデュースなどを行っている「京鐘」(京都市)の広報担当者。
一般人の結婚式で多いのは...
同担当者によると、日本ではチャペルへの憧れもあり、1度目の結婚式は60%弱のカップルがキリスト教式で挙げているが、2度目になると、和婚式を希望する人が増えてきているという。近年の国際結婚の増加や、最近の和婚ブームも影響し、日本の伝統を見直す風潮がでてきているそうだ。
京鐘は、実際に再婚者が白無垢を着用するケースは「かなり多いと思います」と明かす。「再婚だから...」と特に避けるような事はなく、お色直しをどうするかで悩むことのほうが多いという。
「神社・仏閣で結婚式を行う場合は白無垢が第一礼装ですので、礼節を重んじるなら着用されるべきです。白無垢から色打掛や引き振袖にお色直しされると一転してファッショナブルになります。和装には色、柄により様々な意味合いがあり、それを理解して嫁ぐ日にお召しになるという事は感無量な事と存じます」(同担当者)
神社・仏閣の挙式が専門のブライダル業者「晴レの日」(東京都港区)の衣装担当者も再婚時の白無垢に「制約はない」と話す。
「白無垢には『新郎さまのお家の色に染まる』という意味と『清浄潔白』という意味が込められていると言われています。本来の意味合いからすれば、再婚時の着用は少し違和感があるのかなとは思いますが、時代の流れがあり、再婚する方が結婚式を挙げることも増えました。白無垢着用にも制約はなく、弊社でもご希望に沿って衣装をお選びいただいています」
藤原さん以外でも、2011年にはタレントの辺見えみりさん(39)が俳優・松田賢二さん(45)との再婚時に、12年には女優・ともさかりえさん(36)がミュージシャン・スネオヘアーさん(45)と再婚した際に白無垢を着用していた。