長野・駒ヶ根市の水道水に灯油混入 実は全国でたびたび発生

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市「健康被害の報告は受けていない」

   最近では、東京都日の出町で2010年に保育園の屋外タンクから灯油が漏れ、水道水が油臭いとの問い合わせが相次いだことがあった。また、熊本県八代市では14年、JAの灯油タンクから漏れて、このときは、高齢者女性2人がおう吐や下痢などの症状を訴え、1人は3日間通院していた。

   今回の駒ヶ根市のケースでは、「コーヒーは妙な味だった」「水がのどに引っ掛かった」などと飲んだ人の話が報じられている。市では、9月26日夕までに健康被害の報告は受けていないというが、「万が一、吐き気等の症状がある場合は医療機関を受診してください」と呼びかけている。

   ネット上では、「浄水場であらゆる検査してるんじゃなかったのかよ」「水道管取り替えるまで使う気になれない」と市の対応に疑問や批判が出た。こうした点について、市の総務部長は9月26日、J-CASTニュースの取材にこう説明した。

「水に油膜があるか検査する装置はありますが、今回は、大雨で水量が多くて油が水に混ざり込んでしまい、表面に浮いてきませんでした。油が水に混ざっているため、水道管の内側に付着していませんので、取り替えなくても大丈夫だと考えています」

   なお、東京都では、浄水課によると、利根川水系などの浄水場には、油膜がなくても検出できる油分検知計が設置されており、活性炭を使って油を吸着するなどして微量の灯油ならろ過できるという。ただ、地方の自治体では、こうした設備を導入すると水道料金が値上がりするという問題があるようだ。

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