悲しい映画を見ると太るってホント?

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ポップコーンの代わりに果物や野菜をつまもう

   2つの目の調査は、米国の祝日「サンクスギビングデー」(11月の第4木曜)に全米7都市でリバイバル上映された2つの映画を対象に、映画館で観客が消費した1人あたりのポップコーンの量を比較した。映画館の床やゴミ箱からポップコーンの箱を回収し、食べた量を計算するという骨の折れる調査だ。

   比べた映画は「ソラリス」(2002年、主演=ジョージ・クルーニー)と、「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」(2002年、主演=ニア・ヴァルダロス)だ。「ソラリス」は、主人公が謎の宇宙船の中で地球にいた時に死んだ愛妻と再会し、次第に精神に異常をきたしていく切ない物語。一方、「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」は、おデブで冴えない容姿のヒロインが、超イケメン男子に一目ぼれし、あの手この手でゲットするまでを描いた爆笑コメディー。

   こちらの結果は、「ソラリス」が平均で127グラムで、「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」の82グラムより55%も多かった。

   どうして悲しい映画を見ると、食べすぎてしまうのだろうか。ワンシンク教授は、「食べることで自分を慰め、気分をよくしようとする働きが脳にあるからです」と説明する。特に女性の場合は、「共感脳」が男性より強く働くため、悲しさや寂しさがつのると、食欲増進ホルモンのグレリンの分泌が活発化する傾向がある。それがひどくなったケースが摂食障害の1つである過食症だ。

   そこで、ワンシンク教授はこうアドバイスしている。

「悲しい映画を見るときは、手元にお菓子やデザート類を置かないこと。どうしても口が寂しい人は、ポップコーンの代わりに、カットした果物や野菜を用意しましょう」
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