社内処分は「車掌が置かれていた状況を考慮」
これに対し、コメンテーターの玉川徹さんは、「普通の人でもありえることらしいですよ」と意見をはさんだ。
玉川徹さんによると、人間は、許容量を超えてしまうと、心因反応で合理的でない行動を取ってしまうこともあると聞いているという。しかし、高木美保さんは、今回の車掌は人よりも許容量がないタイプだとして、「逃げるマインドではいけない」「我慢しなきゃダメですよ」と手厳しかった。
ニュースのコメント欄やツイッターなどでは、「職場放棄ではないか」「線路に飛び降りるはいけない」といった意見はあるものの、車掌に同情し「モンスター客」に批判的な声の方が多い。高木さんの意見については、「ズレてる」「心底がっかりした」と疑問や批判が相次いで、炎上状態になっている。
「そりゃいやにもなるだろうよ・・」「クレーマーこそ問題にすべき」といった書き込みが支持を集め、ツイッターでは近鉄に車掌を守るよう求める動きも出ている。
近畿日本鉄道の秘書広報部では9月23日、現場で何があったかについて、
「多くの客に取り込まれる形で問い合わせを受けていたとは確認しています」
とJ-CASTニュースの取材に答えた。なぜ車掌が前出の行動を取ったのかについては、「間近で見ていた駅員もおらず、本人から聞ける状態になっていませんので、まだ確認できていないです」とした。
車掌の行動には、「不適切なことで誠に遺憾であり、申し訳なく思っています」と謝罪した。社内規定に基づいて処分を検討しているというが、「車掌が置かれていた状況を考慮する必要もあると考えています」としている。客とのやり取りを巡って、警察が捜査している情報はないという。
今回の件について、近鉄のホームページを通じた意見が23日正午現在で約1500件も来ている。車掌に厳しい処分を望む向きはあるものの、寛大な処置を求める意見が最も多いそうだ。