余った脂肪が体中あちこちに蓄積 筋力低下招き臓器の機能を妨げる

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40代の若さで心筋梗塞に

   場違い脂肪が命にかかわる病気を引き起こした例もある。

   東京・八王子市のみなみ野ハートクリニックでトレーニングに励む小川英隆さん(49)は、肥満体型ではなく、健康に不安を感じたこともなかったが、ある朝起きて胸の痛みと息苦しさを感じ病院へ行くと、急性心筋梗塞と診断された。心臓の周りの場違い脂肪が原因で、40代という若さで心筋梗塞を発症したのだ。

小川さんを診察した幡芳樹院長「心臓の周りにくっついている脂肪を心臓周囲脂肪という。心臓そのものに接していて、心臓に酸素や栄養を送る血管『冠動脈』にも悪さをする可能性が非常に高い」

   小川さんはすぐに血管を拡げるカテーテル治療を受け、一命を取り留めた。

   同じクリニックに通う林夕美子さん(75)もごく普通の体型だが、約1年前、場違い脂肪で危険な目にあった。

林さん「バス停に行くまでに、いつもより苦しくなってきた。呼吸が少し大変だな、年を取るとこんな風になっちゃうんだなんて思っていた」

   そう感じ始めてから2か月後、趣味のゴルフに行く予定が雨で中止になり、空いた時間に軽い気持ちで病院に行った。心臓の周りを調べると、すぐに手術が必要と診断された。

   結果は「狭心症」。心臓の周りに付いた脂肪のせいで、冠動脈が約90%も狭窄していた。

林さん「ゴルフの予定を雨でキャンセルしなければ、倒れて死んでいたかもしれない」
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