余った脂肪が体中あちこちに蓄積 筋力低下招き臓器の機能を妨げる

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【主治医が見つかる診療所】(テレビ東京)2016年9月12日放送
「皮下&内臓脂肪に続く第3の"場違い脂肪"に注意」

   肥満を予防する上で、多くの人が気にするのが「脂肪」だ。皮ふのすぐ下に溜まる「皮下脂肪」、腸の周りに溜まる「内臓脂肪」の2種類が広く知られているが、近年の研究で「第3の脂肪」が発見された。

   気付かない間に体のあちこちに溜(た)まり、なかなか痩せられない原因になる上、様々な病気を引き起こす可能性もある、その名も「場違い脂肪」だ。

  • 内臓脂肪の許容範囲まで超えると、大変なことに…
    内臓脂肪の許容範囲まで超えると、大変なことに…
  • 内臓脂肪の許容範囲まで超えると、大変なことに…

ドライヤーを持ち続けるのも困難に

   人間は食事で栄養を摂取すると、余ったエネルギーを皮下脂肪として蓄える。皮下脂肪は生きていく上で必要で、ある程度溜めても病気にはつながらない。

   だが皮下脂肪の許容量を超えると、生活習慣病につながるおそれがある内臓脂肪が溜まり始める。さらに内臓脂肪の許容量も超えると、行き場を失った脂肪が場違いな所に溜まってしまう。これが「場違い脂肪」と呼ばれる。

   最もポピュラーなのは、肝臓に脂肪が蓄積される「脂肪肝」で、すい臓に溜まるケースも多い。細胞に入り込んだ脂肪は臓器の正常な機能を妨げ、病気の原因になりうる。

   そのほか、筋肉と場違い脂肪が置き換わる「サルコペニア肥満」という症状もある。加齢や運動不足によって筋肉が減少すると、そこに脂肪が入り込み、筋肉の働きが悪くなってしまう。

   この症状に悩まされていた加藤伊久子さん(66)は、それほど肥満体型ではなかったが、体脂肪率は多い時で47%にものぼっていた。手を長時間上げているのが辛く、ドライヤーで髪の毛を乾かせない時もあった。腕の筋肉が場違い脂肪に置き換わっていたのだ。

   現在は医師の指導のもと筋力トレーニングを行い、症状は改善されつつある。

   サルコペニア肥満になっても見た目や体重には変化がないので、自分ではなかなか気付けない。以下のチェック項目を確認してみよう。

(1) ビンのフタが開けられなくなった
(2) ドライヤーを長時間持つと腕が辛い
(3) スリッパを履くとつまずくことが増えた
(4) 片足立ちで靴下を履けなくなった
(5) 最近二の腕のたるみが気になる
(6) 最近猫背になったと言われる

   これらは全て筋肉が場違い脂肪に置き換わり、筋力が低下したせいで起こる。一つでも当てはまったら要注意だ。

   握力計が使える場合は、利き手の握力を計ってみよう。男性は26キロ未満、女性は18キロ未満だと、筋肉が場違い脂肪に置き換わっている可能性がある。

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