パラリンピックも「2位じゃダメ」なの? 「金メダルゼロ」への注目の是非

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メダルへの投資が社会への投資につながる

   2016年9月19日放送の「ユアタイム」(フジテレビ系)に出演した、ソウル五輪女子シンクロナイズドスイミング・デュエット銅メダリストの田中ウルヴェ京さんは、日本でパラリンピック選手強化の態勢ができ始めたのは、2020年の東京大会開催が決定した2013年だと話した。支援の本格化から約3年という短期間でリオ大会の成績を考えると、「上出来」と言えるだろう。

   パラリンピックでもメダル獲得が注目されがちな点について、田中さんは「メダルへの投資が社会への投資につながるという考え方」を説明した。つまり、メダリストを目指せる選手を育成するための息の長い強化により、例えば義足の技術が進歩するといった障害者全体にメリットとなる効果が出る。また、困難と闘いながら世界の障害者スポーツの祭典に出場したパラリンピック選手ならではの強い発言力が期待できる。これは意義ある投資というわけだ。

   今日、パラリンピック日本代表選手の5人に1人が、練習施設の利用を断られた経験があるのが現実だ。田中さんが指摘したように、選手の育成と国際大会での好成績で社会からの関心がさらに深まれば、障害者スポーツへの理解だけでなく、バリアフリーをはじめ障害者にとってより暮らしやすい世の中を実現する推進力となるはずだ。

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