外見の目の位置だけでは斜視と判定できない
斜視を公表している有名人は他にもいる。テリー伊藤さんは2007年5月に外斜視の手術に成功。その後復帰した07年5月13日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)で治療した目を披露し、笑顔を見せた。
同年5月24日放送の「でじたるのバカ×2」(日本テレビ系)では、手術を受ける模様を特集。局部麻酔のみで15分ほどで済み、入院はしなかった。斜視を治そうと思った理由は、
「相手が僕を見て斜視だとわかっても、僕に斜視と言えない。そういうことを相手に感じさせるのが悪いんじゃないかと長年思っていた」
と明かしていた。
外見上は目が内側に寄っていて内斜視のように見えるが、そうではない場合もある。兵庫県で4つの眼科医院を開業する医療法人社団医新会グループのウェブサイトによると、「偽斜視」と言って、まぶたや目頭の表皮で白目の内側が覆い隠され、目が内側に寄って内斜視のように見える状態の人がいる。物を見るのに影響はないが、「美容的に気になる場合は目頭の皮膚切開などの眼瞼(がんけん)形成外科手術をおこないます」という。
また、見る対象物がなくボーっとしているときだけ左右の目が別々の方向に向いている「斜位」という症状もある。同サイトによると、眼精疲労を招きやすくなるものの、物を見る時は視線が一致するため斜視とは異なる。
こうしたことから、医療法人社団済安堂・井上眼科病院の若倉雅登名誉院長は
「斜視かどうかは、外見的な目の位置だけでは判定できない」
と、レンズ・メガネメーカーのセイコーオプティカルプロダクツのウェブサイトで述べている。