2016年9月14日から行われている「第21回 日本バーチャルリアリティ学会大会」(以下、「VR学会」)の会場「つくば国際会議場」(茨城県つくば市)で、人気スマートフォンゲーム「ポケモンGO」のプレーが禁止されている。
VR学会は、大学や研究機関の参加者がVR(バーチャルリアリティ、仮想現実)の利用法などを発表するイベント。ポケモンGOは「AR」(拡張現実)対応のゲームだが、ARと同じく「最先端技術」を扱う学会で使用が禁止されたこともあり、ネットに困惑の声が寄せられている。
ポケモンGOがVRに対応する可能性もすでに指摘
「VR学会」は9月14日から16日まで、つくば国際会議場で行われる。大会を主催するのは、VR(バーチャルリアリティ、仮想現実)技術への貢献を目的に設立されたNPO法人「日本バーチャルリアリティ学会」。
そんな「VR学会」でポケモンGOがプレーできない、と学会の参加者が大会初日の14日にツイッターで報告した。その参加者は、館内掲示された注意書きの写真も同時に投稿。写真を見る限り、ゲームに登場するキャラクター、ピカチュウのシルエットの上から赤線が引かれたイラストに「NO HUNTING」「館内での捕獲行為はご遠慮ください」といった文章が添えられている。
現時点でポケモンGOが対応しているのはARのみ。一方、「VR学会」もポケモンGOも最新技術をテーマにしている点は共通だ。加えて、アメリカのニュースメディア「ビジネスインサイダー」は7月11日公開の記事で、ライセンス上の表記からポケモンGOが将来、VRに対応する可能性を指摘している。
そうしたことも背景にあるのか、
「ARはダメ!ぷんぷん!ということだろうか...」
「(ポケモンGOが)ARでなくVRを使ったGPSゲーだったらこんなことにはなってなかった...」
といった反応がツイッターに寄せられた。
会議場の担当者は「トラブルを未然に防ぐため」
「捕獲禁止」の理由をつくば国際会議場の事務局に聞いた。担当者は9月14日、J-CASTニュースの取材に「会議場の方針でプレー禁止にしている」と明かし、「場所柄、学会の開催地となることも多く、いろいろな客がいる。そうした意味もあり、トラブルを未然に防ぐため禁止している」と語る。
禁止の方針を決めたのはゲームがリリースされて間もないころで、「『ポケモンGO』きっかけのトラブルはまだ起こっていない」という。