トマト×納豆で「塩出し」
このほかに、心臓の健康を保つ食事の方法が「塩出し」だ。
塩出しとは、摂(と)った塩分を効果的に体外に排出する食事を指す。カリウムとマグネシウムを多く含む食材が塩出しに優れている。
上田ドクターが提唱するレシピは「トマト納豆」だ。トマトにはカリウムと抗酸化力の高いリコピン、納豆にはマグネシウムと悪玉コレステロールを減らす大豆イソフラボンが豊富に含まれている。
この二つを混ぜ合わせ、オリーブオイルとかつおぶしで味付けしたら完成だ。塩分を控えるため、しょう油やタレは使わない。
リコピンは油に溶けやすいので、オリーブオイルと一緒に摂ることで吸収が高まる。
食事と並んで重要なのが、運動だ。関根さんは腕立て伏せや腹筋などの筋トレを毎日に加え、孫との30分間の散歩もしばしば、大好きなゴルフにもよく行っている。
健康的な生活に思えるが、実はゴルフには突然死のリスクが隠れている。
特に要注意なのは1番ホールのパットだ。心筋梗塞が起こりやすいのは起床後2~3時間後といわれ、早朝から始めるゴルフの時間帯と合致する。パットでの精神的な緊張感も心臓に極度のストレスを与える。
加えてゴルフで心配なのが脱水だ。激しくない運動なので気付きにくいが、体は確実に汗をかいていて、水分補給を怠ると血液がドロドロに。プレー後にビールを飲む人も少なくないだろうが、これも利尿作用を促進し、さらに脱水症状を進めてしまう。
新小山市民病院・島田和幸病院長は、ゴルフ中には絶えず水分補給するのを勧めている。2ホールごとに1回など、喉が渇いていなくても水分補給のタイミングを決めておくとよい。