女性の美しさを演出するアクセサリー。だが、華やかな芸能界でも全員がつけているとは限らない。アイドルグループ「Buono!」の「ももち」こと嗣永桃子さんはテレビ番組で、「普段つけない」と明かした。
好き嫌いとは別の事情があってアクセサリーを敬遠するのが、「SKE48」の須田亜香里さんや、ロックバンド「ゲスの極み乙女」のドラムス・ほないこかさん。2人とも「金属アレルギー」なのだ。
かゆみやかぶれを伴う発疹が出る
嗣永さんは2016年8月30日放送の「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)に出演。ファッションのコーディネートを競うコーナーで、モデルの大屋夏南(かな)さんはネイビーのセットアップにカーキのブルゾン、ゴールドのブレスレットとイヤリングをチョイスした。そこで「自分では絶対に取り入れないものは?」と聞かれた嗣永さんはこう答えた。
「全部そう。イヤリングも、普段アクセサリー自体つけない。邪魔なので」
これにツイッター上では、「わかる。私もつけない」「夏場とか汗が絡んで」「首しめられてるみたいで嫌」と共感する投稿が相次いだ。
一方で、こんな反応も出ていた。
「私の場合だと金属アレルギーだからピアスもネックレスもつけられない」
金属アレルギーは、汗や体液で溶けだした金属イオンがヒトのタンパク質と反応して発症し、かゆみやかぶれを伴う発疹が出る。ピアスやネックレス、さらに腕時計や眼鏡フレームといった直接肌にふれる金属製のアクセサリーが、原因として多い。重症化すると、金属が直接触れる部位だけでなく、手のひらや足の裏にも症状が出る。
「マイクを口につけると唇が真っ赤に腫れる」
この金属アレルギーのため、アクセサリーの着用が難しい女性芸能人もいる。SKE48の須田亜香里さんは14年8月2日、敏感肌であることを告白。
「マイクを直接口につけるだけでも、次の日には唇が真っ赤に腫れて皮が剥けてしまう」
とし、複数のアレルギーがあると皮膚科で診断を受けた。抗アレルギー剤を飲んで和らげているという。16年5月25日にもツイッターで
「ホコリとダニのアレルギー酷いんです。あと金属」
とアレルギーの苦労をつぶやいた。翌26日のツイートで、金属アレルギーを抑止するコーティング剤をアクセサリーに塗った上で何とか着用していると明かした。
ゲスの極み乙女のほないこかさんも14年6月23日、アクセサリーでオシャレを楽しみたいけれど、金属アレルギーだから「困る」と歯がゆい思いをツイッターに投稿していた。
「シンプルなシルバーネックレスとか指輪とか、つけたいなぁ。可愛いだろうなぁ。どこのブランドがいいとかそういうのは興味あんまり無いんだけど、ちょっとしたお洒落に。あぁ、ワクワクするなぁ。(でも)金属アレルギー」
12年7月1日にも、「たかが数分リュックのファスナーに手を置いていただけでアレルギーを引き起こす虚弱体質」と症状の重さを述べていた。
ひと口に金属アレルギーと言っても、原因物質はさまざまだ。ニッケル、コバルト、水銀、クロムが金属アレルギーを起こしやすく、逆に金、銀、プラチナ、チタンは起こしにくいとされている。「本当はアクセサリーをつけたいけど、金属アレルギーが心配...」という人には、どんな物質にアレルギーがあるかを調べるパッチテストが受けられる病院がある。