強姦致傷容疑で群馬県前橋署に逮捕された俳優の高畑裕太さん(22)が2016年9月9日午後に釈放された。顧問弁護士は同日に書面でコメントを発表し、被害者女性と示談が成立したことなどから不起訴・釈放になったことを明らかにした。
さらにコメントでは「違法性の顕著な悪質な事件ではなかったし、仮に、起訴されて裁判になっていれば、無罪主張をしたと思われた事件」などと説明している。これを受け、インターネット上にはさまざまな意見が寄せられているが、専門家は突然の「逆転無罪」と高畑さん側のコメントをどう捉えたのか。
「違法性の顕著な悪質な事件ではなかった」
顧問弁護士は事件について「私どもは高畑裕太さんの話は繰り返し聞いていますが、他の関係者の話を聞くことはできませんでしたので、事実関係を解明することはできておりません」と説明した。その上で、
「知り得た事実関係に照らせば、高畑裕太さんの方では合意があるものと思っていた可能性が高く、少なくとも、逮捕報道時にあるような、電話で『部屋に歯ブラシを持ってきて』といきなり呼びつけていきなり引きずり込んだ、などという事実はなかったと考えております」
として逮捕容疑を否定。「違法性の顕著な悪質な事件ではなかったし、仮に、起訴されて裁判になっていれば、無罪主張をしたと思われた事件であります」とも指摘し、不起訴処分の正当性を訴えた。
高畑さんは8月23日未明、前橋市内のビジネスホテルで40代の従業員女性に歯ブラシを持ってくるよう求めた後、客室で手足を押さえつけて暴行し、軽傷を負わせた疑いで逮捕された。高畑さんは容疑を認め、その後の調べには「女性を見て欲求を抑え切れなかった」などと供述したと報じられた。
26日には母・高畑淳子さん(61)が謝罪会見を開いたこともあり、世間の関心は一層高まった。各局ワイドショーやインターネット上では容疑を認めたことを前提にさまざまな議論がなされ、厳しい声が飛び交っていた。