強い感染力「はしか」流行の懸念 予防接種1万円「受けるか否か」

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   麻疹(はしか=麻しん)の感染が2016年に入って相次いでいる。8月中旬以降、関西空港の従業員から30人以上に集団感染が広がっていると、大阪府が9月4日に発表した。周辺施設の利用者に注意を呼びかけている。

   感染拡大にともない注目を集めるのが、はしかの予防接種(ワクチン)だ。特にその費用が高額ではないかと、ツイッター上では指摘がある。

  • はしかの予防接種は、大人になってから受けると1万円近い費用がかかる
    はしかの予防接種は、大人になってから受けると1万円近い費用がかかる
  • はしかの予防接種は、大人になってから受けると1万円近い費用がかかる

1回しか受けていないと、免疫が弱まっている可能性

   予防接種法の定めにより、はしかの予防接種は、一定期間に2回受ける努力義務が課せられている。1回目は生後12~24か月、2回目は小学校入学前の1年間だ。期間内であれば費用のほとんどは自治体が負担し、接種者の実費負担は0~1割で済む。期間を過ぎると基本的に全額自己負担となり、かかる費用は病院ごとに異なるものの、1回5000~1万円が相場だ。ツイッターでは、こんな投稿が散見される。

「はしかの予防接種、1万円は高過ぎ」
「予防接種の金額考えて胃が痛くなってきた」
「ワクチンを受けるにしても二回必要で1回あたり8000円程度と高額」

   厚生労働省のウェブサイトによれば、はしかの予防接種を1回受けると免疫は95%以上の人に、また2回目でほぼ100%の人にできる。一方で、予防接種を受けていない人はもちろん、1回しか受けなかった人も免疫は徐々に弱まり、大人になってから感染する可能性がある。患者の0.1%は「はしか脳炎」を合併し、さらにそのうち15%が死亡するとされる。治療法は確立されていない。

   16年は、はしかの感染者が多い。国立感染症研究所の発表では9月1日時点で31例あり、特に8月以降の報告が目立つ。しかも、ここには冒頭に挙げた関空での30人以上の感染例は含まれていない。2015年の報告数は年間で35例だったため、比較すると16年は2倍を超える勢いだ。

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