お坊さんじゃなくても気になる 「月刊住職」にポケモンGO対策特集

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   「ポケモンGOの襲来に各寺院はどう対処すべきか」――。仏教関係者向け専門誌「月刊住職」2016年9月号に掲載された、こんな内容の特集記事がインターネット上で話題を呼んでいる。

   仏教関係者以外からも「すごく読みたい」といった期待の声が相次ぐ、同誌の「住職向けポケモンGO特集」とは、一体どんな内容なのか。

  • 「月刊住職」のポケモンGO特集に「読みたい」の声
    「月刊住職」のポケモンGO特集に「読みたい」の声
  • 「月刊住職」のポケモンGO特集に「読みたい」の声

ポケモンGOは「お寺にとっていいものなのか」

   興山舎が発行する「月刊住職」は、1974年に創刊された専門誌。年間発行部数は2万部で、全国の住職の3人に1人が購読しているとされる。現役の住職が編集長をつとめるだけあって、仏教界をめぐるディープな記事を掲載。その踏み込んだ内容には、仏教関係者以外からも「攻めすぎ」「下手な一般誌より面白そう」などと注目が集まっていた。

   そんな月刊住職が、列島を熱狂の渦に包みこんだポケモンGOのブームに「住職の目線」で鋭く切り込んだ。16年9月1日発売の最新号に、「ポケモンGO来山に寺院の対処法」と題した特集記事を掲載したのだ。

   この特集を紹介した同誌の広告が、9月6日付の朝日新聞朝刊(東京本社版)に掲載されたことで、ネット上では「なにこれすごく読みたい」などと大きな注目を集めることになった。ツイッターやネット掲示板には、

「相変わらず面白そうな特集やってるな」
「トレンドをしっかり抑えとる」
「別に住職じゃなくても読みたくなる」

などと好意的な反応が相次いでいる。

   このように多くの注目が集まっている月刊住職の「ポケモンGO特集」とは、一体どんな内容なのか。

10宗派の方針を紹介

「(ポケモンGOは)お寺にとっていいものなのか、悪いものなのか」

   全8ページに及ぶ特集の記事冒頭では、こんな疑問を投げかけた。

   記事の前半では、すでに「ポケモンGO」について対応している寺院の例を複数紹介している。ゲームのプレイヤーを「歓迎」している寺院と、逆に「ポケモン禁止」の方針を打ち出す寺院。同誌はそれぞれの「考え方」を住職や寺院関係者に取材しており、

「信仰の場なのでゲームの対象としてほしくない」(聖徳宗総本山法隆寺担当者)
「弘法大師様も使えるものは何でも使うと思う。お寺と縁ができるならどんどん利用すべき」(真言宗智山派勝覚寺住職)

などといったコメントを掲載している。

   さらに記事中には、宗門ごとの対応方針をまとめた「各宗派はポケモンGOにどのように対応したか」と題した図表も掲載されている。「本山境内でのゲーム使用」「ゲーム会社への対応」「寺院への対応」の3点について、10宗派の方針を紹介したものだ。

   それによると、境内でのゲーム使用に否定な見解を示す宗派もあれば、一方で「参拝者のモラルに任せる」とする宗派も。所属寺院への対応も分かれており、なかには公式サイト上で住職向けに「アクセスポイントの削除申請の方法」を案内する宗派もあるという。

   このように、多岐にわたる綿密な取材と「当事者」の目線で書かれた熱の入った今回の特集記事。その末尾では、今後ポケモンGOのブームがさらに過熱する可能性もあるとして、

「その時、お寺はどうすべきか。紹介した各寺の対応が参考になれば幸いである」

と結んでいる。

   ポケモンGOの国内配信は、7月22日に始まった。その人気は、先行して配信されたアメリカなどを含め世界的で、「配信後1か月のダウンロード数」が最多になるなど5項目で、ギネス世界記録を打ち立てた。

   国内でも人気を集め、ポケモンGO向けサービスを全店舗で提供している日本マクドナルドホールディングスでは、8月の既存店売上高が前年同月比で約16%増となり、「ポケモンGO効果」と見られている。他にも、ポケモンGO人気をうかがわせる動きは続いており、J-CAST会社ウォッチも「強い味方だぜ『ポケモンGO』 ソフトバンクもコラボに名乗り」(9月5日配信)の記事で新キャンペーンを紹介している。

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