シンガーソングライターの宇多田ヒカルさん(33)が5年8ヶ月ぶりにテレビ出演することになった。NHKの「SONGS」を皮切りに、民放の2番組に出演することが決まっている。
宇多田さんと言えば、過去に何度も紅白歌合戦の出演依頼を受けたが、断りつづけてきたという経緯がある。「SONGS」出演がきっかけで紅白歌合戦の出演が実現したケースもあるだけに、「紅白も決まってそう」といった「紅白期待論」が早くも出始めている。
少なくとも8回は出演依頼を断る
宇多田さんのテレビ出演は2016年9月5日、宇多田さんの公式ウェブサイトなどで発表された。それによると、9月22日の22時からNHKの総合テレビで放送される「SONGSスペシャル 宇多田ヒカル」を皮切りに、30日にフジテレビ系「Love music 特別編 宇多田ヒカル ~ライナーノーツ~」に出演。10月初旬には日本テレビ系「NEWS ZERO」にも登場する。
宇多田さんがテレビ出演するのは、2011年1月15日にNHKで放送されたドキュメンタリー番組「宇多田ヒカル ~今のわたし~」以来だ。
宇多田さんは毎年のように紅白出演が取りざたされ、実際にNHKも出演依頼をしてきたが、まだ出演は実現していない。スポーツ紙が報じただけでも、宇多田さんは1999年、00年、01年、04年~08年の少なくとも8回出演依頼を断っている。
だが、大きく二つの理由で、この情勢が変わる可能性もある。ひとつが、復帰第1弾が「SONGS」だという点だ。14年の紅白では、長く活動休止が続いていた中森明菜さんが12年ぶりに出場した。これに先立つ14年11月15日には「SONGS」で中森さんの特集が放送されている。紅白とSONGSを同じ人が担当していたこともあって、SONGSが好評だったことが、紅白出場を後押ししたとも考えられている。
09年は、矢沢永吉さんが「白組特別出場歌手」としてサプライズで出場。この年の6月には「SONGS」で矢沢さんのインタビューを放送したのに続いて、7月末~8月上旬にかけて2回にわたって矢沢さんの代表曲や最新アルバム曲が特集されている。矢沢さんも紅白の出演依頼を断り続けてきたことで知られており、「SONGS」が紅白に向けた地ならしの役割を果たしたと言えそうだ。