「個性的にしたい」という親の願いが反映
福井新聞オンライン2012年10月10日付記事で、京都文教大学・人間学研究所長の小林康正教授は、「社会環境の変化」を挙げる。小林教授によると、居住地域に溶け込みながら行っていた子育てが、保育料を払って受けるサービスになり、幅広く名前を呼んでもらう必要が減ってきた。そのため、「個性的にしたい」という親の願いが強く反映された名前になるのだという。
産経新聞系のニュースサイト「イザ!」の15年2月25日付記事の中で、心理学者の内藤誼人氏は、キラキラネームに重要なのは「音の響き」であって「漢字は後づけに過ぎない」とする。「読めない」という批判は、名付け親からすれば的外れなのかもしれない。
英国の子育てサイト「mumsnet」が16年8月31日に発表した、1362人の親を対象にしたアンケート調査によると、回答者の18%が子どもにつけた名前を「後悔している」と答えた。その理由として最も多かったのは「ありきたりすぎるから」で、25%を占めていた。日英では単純に比較はできないが、日本人でも奇抜な名前を子に付ける背景として、小林教授が指摘するように我が子の「個性」を引き立たせたいとの「親の心理」が働いても、不思議ではないだろう。