【あのネットサービスは今】(9)
ヤフオク!に挑んだ「楽天オークション」 10月でサービス終了、フリマに移行

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   インターネットオークションの「楽天オークション」(以下、楽オク)が、2016年10月31日で終了する。すでに9月1日に新規出品は停止され、これから段階的に各機能を停止していく。

   一時は「ヤフオク!」に次ぐ知名度があったサービスの終焉。その背景とは。

  • Android版「楽オク」アプリの説明文(Google Playより)
    Android版「楽オク」アプリの説明文(Google Playより)
  • Android版「楽オク」アプリの説明文(Google Playより)

「トレンドを踏まえて判断」

   ヤフオク!(当時は、Yahoo!オークション)の日本参入は1999年。楽天は同年、前身となる「楽天フリマ」をスタートした。2001年には古書・中古DVDのECサイトを運営する「ビズシーク」を買収し、05年には同社が運営する「Easyseek」を楽天フリマに統合。この年に「楽天オークション」と名を改め、NTTドコモの資本参加を受けた。

   毎日新聞ウェブ版(16年8月4日配信)によると、サービスの終了理由は「今後のトレンドを踏まえて判断した」という。その「トレンド」とは何か。

   14年6月にニールセンが行った調査によると、パソコンでのヤフオク!利用者は約1251万人。対する楽オクは約298万人。スマートフォンでも同様に、利用者数には3倍の開きがあった。

   一方で、「メルカリ」のように、スマートフォンで簡単に使え、オークションとは違い価格が設定されるフリマアプリの人気が上がってきている。オークションサイトではヤフオク!という「大きな壁」にはばまれ、フリマの追撃で客層が伸び悩むという構造だ。ちなみに、メルカリの山田進太郎社長は、学生時代にインターンとして、「楽オク」の立ち上げにかかわった人物でもある。

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