東京都知事選出馬騒動で注目を集めた俳優・石田純一さん(62)に、政治家転身を勧めていた人物がいた。弁護士で参議院議員の丸山和也氏(70)だ。
出馬騒動の約2か月前、偶然会った際に「自分で出たらどうなの?」と提案したという。2016年9月1日放送の「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)の中で丸山氏が明かした。
「そんなに政治に関心があるなら自分で出たらどうなの?」
1日の番組では、元宮崎県知事の東国原英夫氏(58)が自身の「嫌いな人」について語る中で、石田さんにも言及。都知事選出馬表明会見に噛みつき「許せないですよ」「政治行政なめんなよ」と思いを爆発させた。
すると、司会の浜田雅功さん(53)が「丸山さん(石田さんの出馬に)からんでるんでしょ?」と話を振った。丸山氏はとっさに「いやいや」と弁解姿勢をとったが、直後には「僕はね、責任があるわけじゃないけど、5月に会ったのよ」と話し始めた。
丸山氏の話によれば、16年5月に行われた刑務所作業製品展示即売会で石田さんと遭遇。その際、石田さんが安全保障関連法案に反対する発言をたびたびしていることを念頭に、
「あなた集会でいろんなこと最近しゃべってるみたいだけど、そんなに政治に関心があるなら自分で出たらどうなの?」
と、出馬を勧めたという。
ただし、丸山氏は都知事選ではなく参院選を念頭に置いて話していたそうだ。知名度がある石田さんが比例区で立候補すれば、どこの党から出馬しても受かるだろうと考えたためだ。
しかし、それから約2か月後の7月8日――。石田さんは記者会見を開いて「野党統一候補ならば」との条件付きで都知事選出馬の意向を表明。これには丸山氏もひどく驚いたそうだ。
石田本人のブログ更新はストップしたまま
石田さんは、大学時代から政治に強い興味を持っていたという。2015年には安全保障関連法案に反対する集会で演説し、大きな注目を集めた。丸山氏の言葉が政治家転身のキッカケになったかは分からないが、わずか2か月後に行動に移していることを考えれば、少なからず思うところがあったのかもしれない。
ちなみに、最終的に石田さんを担ぎ上げたのは「都政を考える市民の会」という名の市民グループ。都知事選における野党統一候補にふさわしい人物を検討する中で、石田さんに思いを託した有志数人が急遽結成したという。メンバーの1人は7月8日の会見時、「第三者から『石田さんがこういう意欲がある』と聞き、人を介して出馬を打診した」と経緯を説明していた。
しかし、石田さんは会見からわずか3日後に出馬を断念することに。世間からは「一体何がしたかったんだ」と批判された。幸い、テレビ番組には復帰することができたが、ブログは事務所スタッフの更新があるのみで、本人の更新は騒動前の7月4日を最後に止まっている。CM契約の違約金の問題もあり、代償は想像以上に高くついたようだ。
本人も政治家は懲り懲りなのか、8月27日深夜に放送された「24時間テレビ39」(日本テレビ系)で有吉弘行さん(42)から「都知事」と迎えられた際には「何言ってんですか!やめてくださいよ!」と苦笑するばかりだった。