「健康や美容によい」とされ、話題になっている「水素水」を生成するとうたうアプリケーションが、インターネットで話題になっている。
水素水は、ペットボトル入りの飲料のほか、水道水から電気分解によって水素水を生成する装置が販売されているが、スマートフォンのアプリとなると世界で初めてかもしれない。Google Play Storeでは3000円で販売されているのだが、その売れ行きは...。
コップに入れた水とスマホがあれば30分で完成
「水素水」をめぐっては、ペットボトルなどで「高濃度」を売りものにした商品があるほか、家庭の水道水から水素水を生成できるパナソニックの「還元水素水生成器」やシャープの「電解水素水生成器 クリアクア」などが売られている。
最近は、「健康や美容によい」などといわれ、好んで飲んでいる人も少なくない。その半面、水素水は水にごくわずかに溶けるもので、無味、無臭、無色なことや、水素ガスの溶解や水の電気分解によって比較的容易に生成できるので、販売されている商品の信ぴょう性が問われてもいる。
健康や美容をうたう「水素水」の中には、訪問販売や、チラシやインターネットなどの通信販売で買い求めるケースも少なくなく、2016年3月には、水素水や健康食品を販売する会社に対して、消費者庁から特定商取引法違反で一部に業務停止命令が出されたこともあった。
そうしたなか、インターネット・ショップのGoogle Play Storeで、水素水生成アプリ「水素水メーカー」が2016年8月6日にkirinsan.orgが売り出した。
使い方は、まずテーブルにスマートフォンを置き、アプリを起動。水を入れたコップをスマートフォンの上に置き、30分ほど放置するだけ。つまり、アプリの振動によって、水素水が生成できるという触れ込みだ。
アプリを製造・販売するkirinsan.orgは、「アプリを起動すると端末のバイブレーターを使って独特なリズムを発生させます。このリズムによって水が活性化され、市販の水素水と同等の水になります」と説明している。
ただ、スマホの機種によってはコップが動いたり、スマホがテーブルの上で動いたりする場合があるので、コップの水がこぼれないよう注意する必要がある。
また、「効果には個人差がある」といい、「このアプリはスマホに搭載されているバイブレーターに依存しているため、スマホの個体差によって効果が異なる可能性や、まったく動作しない可能性があります。また、そもそも水素水を飲用することによる効果にも個人差があります」という。
コップの代わりにペットボトルを使っても大丈夫だが、容量の大きなペットボトルの場合にはより振動が伝わりやすいタブレットの使用を勧め、お風呂の水を水素水にしたい場合には「しっかり防水するように」としている。