民進党は2016年9月1日、新たなゆるキャラのデザインを募集すると発表した。代表選の告示を9月2日に控え、「もうひとりの党の顔」を選ぶ。
民進党の前身にあたる民主党では、ゆるキャラ「民主くん」が党の公認を受けて活躍していたが、3月の民進党の発足で党公認を失った上、4月のイベントでゲームに敗れて「政界引退」に追い込まれていた。去就が注目されていたが、大賞受賞者に副賞として贈られるという形で最期を迎えることになった。
身長150センチの着ぐるみ、受け取り辞退なら「党本部のモニュメント」に?
民進党はすでに7月の参院選期間中に東京・原宿で開いたイベントで試験的にデザインを募集し、すでに1000通以上デザイン案が集まっている。これに加えて9月6日から15日にかけて党のウェブサイトでデザインを募集。手書きイラストを携帯電話で撮影したものでも応募できる。
10~20代の若者5人程度を選考委員に任命し、3~4パターンにしぼった上で、年内にネット投票を行って大賞を決定。17年1月の党大会でお披露目する。大賞受賞者には、10万円と民主くんの着ぐるみが贈られる。着ぐるみの身長は約150センチ。受け取りの辞退も可能で、その場合は民主くんは党本部にモニュメントとして飾るなど検討する。
記者会見した初鹿明博衆院議員(党青年局長)は、新キャラのイメージについて
「キャラクターを見て、民進党をイメージできるようなキャラを選びたいと思っているので、そうなると、民進党を(民主くんを見ながら)この形を見て想起するかというと、『どうかな』ということになると思う」
などと話していた。民主くんは、民主党のロゴマークをモチーフにデザインされたという経緯がある。「民主党」という旧党名のイメージと切り離すことが難しい民主くんを完全引退させることで、なかなか広がらない「民進党」の名前を定着させたい考えだ。