一番使いづらい台所用品を半分が選んだ男性ペア
たとえば、グリルを購入する実験を例にとると、男性ペアは約半数が最も大きく重い製品を選んだ。これは一番使いづらい製品だった。しかし、男性1人の場合ではその製品を選んだのは15%だけで、女性1人や女性ペアでは選んだ人はゼロで、4分の3が軽量の一番使いやすい製品を選んだ。男女ペアも同様な傾向がみられた。つまり、男性同士の組み合わせは「最悪」の決定をすることが多くなり、女性が1人でも加わると、的確な判断を下すことが多くなるわけだ。
今回の結果について、ニコロバ助教授は「男性同士が仕事をする時、『男らしさ』の圧力がかかることを示しています。男性は他の男性に『男らしさ』を証明しようと、無意識のうちに『いちかばちか』の選択をして見せます。妥協することは、『女性的だ』と見なされると思い、極端な選択に走るのです」とコメントしている。
1人で食べる時は妥当なレストランを選ぶのに、男同士でレストランを決めさせると、豪華で高い店を選んでしまう。だから、あらゆることの意思決定に女性を参加させるべきだと、ニコロバ助教授は指摘している。