小池都知事はどこまで本気なのか 築地移転の「中止」も否定せず

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「市場問題プロジェクトチーム」に丸投げ

   こういった問題を検証するため、弁護士の小島敏郎・東京都顧問を中心に「市場問題プロジェクトチーム(PT)」を立ち上げる。建築の専門家や土壌の専門家ら6人程度で構成し、運営はすべて公開。ネット中継も念頭に置いている。

   移転時期は「調査の結果、速やかに判断」としており、小池知事も「できるだけ速やかに」と述べるにとどめた。

   また、記者から「移転ではなく中止もあるのか」との趣旨の質問には、「PTの精査を待ちたい」と述べて、「中止」の可能性を否定せず、判断をPTに委ねる姿勢を見せた。

   市場の移転が遅れると、築地市場跡地に建設が予定されている環状2号線の建設が遅れ、2020年の東京五輪・パラリンピックに間に合わないという指摘もある。小池知事は、

「どのような工法で、どのようなやり方でそれが実現できるのか、それについても工事のあり方について検討し、五輪・パラリンピックについては快適な環境でできるようなことを、一応は想定している」

などと工期が遅れたとしても五輪には間に合わせる考えを示した。

   小池知事のあとに記者会見した小島氏は、PTとしての結論を出すためには豊洲の「使い勝手」を検証するための実証実験が必要だとして、

「できるだけスピーディーに調査したいと思っているが、実際に豊洲が稼働している状況、つまり多くのターレー(運搬車)が動いているとか、ウイングの横開きのトラックがこれくらい入ってくるとか、そういうことが必要。それには業者さんの協力を得ないといけない」
「メドは、業者さんの協力を得ると年末年始はお忙しいから得られないから、11月前に話がまとまればその前に実証実験ができるし、それができなければ年を越しちゃう。できるだけ年内にやりたいと思う」

などと述べた。新たな移転時期の判断には、モニタリング調査と実証実験の結果を合わせて検討する必要がある。どんなに短くても2~3か月は移転が遅れることになりそうだ。

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