【サタデープラス(TBS系)2016年8月20日放送
「知っているだけで必ず役に立つ!医療の最前線大公開」
昼間の異常な眠気に加え、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高まり、放置すると危険なのが「睡眠時無呼吸症候群」だ。しかしお金がかかりそう、大変そうと、なかなか治療に踏み切れない人もいるのでは。
そんな人のために、簡単で効果は絶大、しかも安価で手軽に入手できる治療器具があると、番組で紹介した。
10センチ強の管を鼻の穴に
器具の名前は「ナステント」だ。シリコンでできた使い捨ての管で、1本600円。調剤薬局などで販売されている。
開発したのは、セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ(本社・東京)の阪根信一社長だ。
研究費は総額5億円、7年かけて実用化にこぎつけた。
阪根社長自身も長年大きないびきと重度の睡眠時無呼吸症候群に悩まされていた。「CPAP」という呼吸器を8年ほど使っていたが、機器が大きく、出張などで持ち運ぶのが大変だったため、手軽に携帯できるものができないかと開発を始めた。
12センチから14.5センチまで、自分の鼻に合った長さの管を、寝る前に片方の鼻の穴に入れる。
阪根社長「全く苦しくないです。慣れるまで3日~4日かかるけれど、1回慣れてしまえば(大丈夫)。僕も3年以上毎日使っています」
「あごが細い」「小顔」も要注意
なぜナステントでいびきや無呼吸が改善されるのか。
いびきは、鼻からのどにかけての気道がせまいほどかきやすくなる。睡眠中、筋肉がゆるんでせまくなった気道に空気が通ると、振動していびきになる。悪化すると無呼吸につながる。
ナステントを入れると空気の通り道が確保され、症状が軽減される。
いびきをかきやすい、無呼吸になりやすいのは、太った人に加え、あごが細い人、小顔の人だ。これらの人々は気道が細い、せまい場合が多く、要注意だ。
番組レギュラーの小堺一機は難なく装着できたが、あごが細いと指摘された小島瑠璃子は、管を突っ込むとくしゃみが出てしまい、最後まで入れられなかった。簡単な治療法とはいえ全ての人に合っているとは限らないので、違和感や不安を覚えた人は医師に相談しよう。