「要介護5」だった母に笑顔戻った 完治不能の認知症に意外な治療法

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【たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学】(朝日放送)2016年8月16日放送
「名医も認める奇跡の回復法」

   日本全国で、予備軍を含め800万人以上いるとされる認知症患者。現在根本的に完治させる治療法はなく、発症すると進行を遅らせることしかできない。

   番組では、一度は「要介護5」と認定され、寝たきり状態となった高齢の女性が、ひとつのきっかけから2年間で海外旅行に行くまでに回復した驚きの事例を取り上げた。

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無反応だったのに、タンゴを聞くとリズムをとった

   早田美智子さんは、78歳だった2010年当時、認知症の症状が進み、会話や食事がままならず自力歩行もできず、寝たきりの毎日が続いていた。

   息子の雅美さんが、美智子さんの異変に気付いたのは2002年。夫を亡くした直後の美智子さんを励まそうと、ニュージーランド旅行へ連れて行った。帰国後、元気なさそうに見えた母に「旅行で疲れたかな」と声をかけると、驚くべき返事があった。

「ニュージーランドなんて、行ってないよ」

   不安になった雅美さんが母を総合病院で受診させたところ、「レビー小体型認知症」と診断された。特殊なタンパク質のレビー小体が大脳皮質や脳幹の神経細胞に発生し、脳機能を妨げる疾患だ。日時や場所などが認識できない、また幻覚が見えるようになり、運動障害に陥るという認知症の諸症状が出る。

   医師から認知症の進行を遅らせる薬や、幻覚を抑える薬を処方された。しかし、症状を完全には食い止めることはできない。美智子さんは、毎日ぼんやりと過ごし、家に閉じこもりがちになっていった。物忘れがひどくなり、呼びかけても反応しなくなった。

   雅美さんは、少しでも効果があればと、母に有酸素運動や手先を使った脳の活性化トレーニングを試させたが、長続きしない。次第に病状は悪化し、徘徊するようになった。さらに筋肉のこわばりが出始めて、自力で歩けずにひとりでトイレにも行けなくなった。

   ある日、雅美さんが車の助手席に美智子さんを乗せて運転していた。何気なくカーラジオをつけると、タンゴの名曲が流れてきた、ふと美智子さんの方を見ると、いつも無反応なのに、左手の指で足をトントン叩きながら、リズムをとっていた。これが、美智子さんの劇的な変化の第一歩となる。

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