日本上陸の5年後には撤退
しかし、Myspaceの天下も長くは続かなかった。後発のFacebookにアメリカ国内のユーザー数で抜かれた2009年から、急速に勢いを落とし始める。
広告で収益を得ていたため、ユーザー数の減少はそのまま業績悪化に直結。大幅なリストラを数回繰り返し、全盛期には1600人ほど抱えていた従業員も、200人以下になるなど、企業規模を縮小した。
2011年には日本版が撤退。この時点ではすでにFacebookが大きな力を持っており、あまり注目もされず表舞台から去ることになった。
多くの人が離れた後も、Myspaceは方向性を模索。ジャスティン・ティンバーレイクが資本参加し、大幅なリニューアルや動画サービスへの注力もあり、2014年には前年比で469%も利用者が増加した。その結果月に4000万人が訪れるようになったとはいえ、すでに撤退した日本で話題になることは無かった。
近年でMyspaceの名前が報じられたのは、2016年に発生した3億件以上のログイン情報の流出というニュースだ。それに対してツイッターでは、怒りや焦りといった反応よりも、
「マイスペ思い出させてくれてありがとうw」
「マイスペからごめんなさいメール来たけどもうIDとPass忘れたわ」
など、もはや存在すら忘れていた、まだあったのか、といった投稿が相次いだ。