27日には最大風速が50メートル「非常に強い」
一方、台風10号は勢力も強い。10号が停滞している南大東島周辺の海域は、海水温が高く、海水から水蒸気や熱を受けて発達する、台風の「条件」が整っているとされる。そこで、たっぷりとエネルギーを蓄えた。
気象庁によると、台風の強さには「強い」「非常に強い」「猛烈な」の3段階がある。10号の場合、2016年8月25日の「強い」から、26日には「非常に強い」台風になった。さらに強くなれば、「猛烈な」という表現が使われるようになる。
気象庁は、「強い」台風の風速を、秒速(10分間の平均)33メートル~44メートル、「非常に強い」を44メートル~54メートル、「猛烈な」を54メートル以上と決めている。
台風10号は、27日15時(予測)の中心付近の最大風速が50メートルと予測。中心付近の気圧でみると930ヘクトパスカル(hPa)と、まだ「非常に強い」台風ではあるが、かなり強烈な勢いがあるとみられる。
首都圏への影響は、27日あたりから、南海上から暖かく湿った空気が流れ込むため、台風の接近とともに、上陸する前から山間部を中心に大気の状態が不安定となり、雷を伴った激しい雨の降るところがある。
降水量も多くことも予想され、22日午後に千葉県に上陸、翌23日には北海道にも上陸した台風9号による大雨で地盤の緩みや河川の水位が高い地域では、いつも以上に土砂災害や浸水害に注意が必要。また沿岸部での越波や高潮、強風などにも警戒が必要になる。
気象庁は「本州への上陸が予想される29日ごろになると、やや勢力も衰えてきますが、台風9号よりも強い可能性もありますから、今後の予報や警報には十分注意してください」と話す。