「息子萌えする」「一生独身でいてほしい」
いつまでも母親にベッタリする男性は、よく「マザコン」と言われる。逆に、子離れできない母を指す「ムスコン」なる言葉もあるようだ。
インターネットの質問投稿サイト「発言小町」には、大学生のひとり息子をもつ母親が「笑いのツボや、読書やDVD鑑賞などの趣味が合い、話もつきません」「息子と一緒の時が至福の時」としたうえで、「一生独身でいて欲しいけど、もし結婚したらもちろん同居か近くに住むつもりです」と断言していた。
2013年5月23日付の朝日新聞は、「高校1年生の息子と買い物に行くだけでデート気分になる」という42歳母のエピソードを紹介。2人でボートに乗り、オールで懸命にこぐ姿にたくましさを感じ「息子萌え」した、相談事も深夜に帰宅する夫ではなく「聞き上手で助言もしてくれる」息子にする、と明かしていた。
子離れできない親について、メンタルヘルスの専門家の中嶋泰憲氏は、2012年6月26日付「オールアバウト」の記事で解説している。原因のひとつとして挙げたのが、夫婦仲だ。子どもなしに自分の生活が成り立たなくなったのは、もしかしたら夫の顔を見るのもイヤなほど夫婦関係がおかしくなっているのではないか。また、子離れできないことで子どもの負担が増しているような場合は、母親本人が心を安定させ、子離れするアクションをとってほしいと説く。
高畑母子の場合、こうした関係だったかは分からない。テレビ番組で流れた過去の母子の映像を見ると、淳子さんが子離れできず、息子とベタベタしていたばかりではない印象も受ける。高畑容疑者のテレビでの奔放な発言も、もしかしたら「キャラづくり」だったかもしれない。だが現実には、共演者から快く思われていなかった。こうした点を、母であり役者の大先輩である淳子さんが、「仲良し母子」の殻を破って厳しく叱っていたら事態は変わっていたかもしれない。