悩みぬいた末の結論が「両方好きやから仕方ないやん」
「妻」と「恋人」、2つの大切な存在の間で彼らは苦しむ。心のバランスを保つために自分の置かれた状態の「意味づけ」を行なう。悩みぬいた末に彼らがたどりついた、「婚外恋愛」を正当化する言葉とは、これだった。
「好きだから仕方がない」
彼らの多くが、「両方好きなんやから、しょうがないやん」という趣旨の言葉を語ったという。そして、さらに、それを認めてくれる「物語探し」を始めるのだ。1人はこう語った。
「そうやって悩んでいる時に、これを許してくれるものはないかと思っていろんなものを探したり......。ヒンズー教の神さま。絵がある。神さまが浮気している絵やねん。そういう人にも許しを与えるみたいな......」
マジっすか~、と言いたくなるが、松本氏によると、「婚外恋愛は世間では『楽しんでいるだけ』というふうに言われるが、(彼らは)高い葛藤と罪悪感にさいなまれていた」そうだ。
それにしても、妻と恋人の両方をとことん大切にしようとする彼らのバイタリティーには脱帽する。だから、くれぐれも独身女性は不倫に走らない方がよさそうだ。また、よくもまあ恋人との間にトラブルが起こらないと感心するが、実は、彼らのうち4人の恋人には夫がいるのだった。「ダブル婚外恋愛」である。彼女たちの「物語」もぜひ論文にしてほしいものである。