リケジョになるにはスポーツを 思春期に体を動かすと科学が得意になる

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脳が最も発達する思春期に女子は体を動かさない

   この結果について、研究チームは論文の中で「今回の研究は、理系科目の女子学生を増やそうとする政策を進めている英国政府や欧州委員会にとって重要な意義を持っている。思春期の女子生徒に大いにスポーツをするよう奨励することを検討すべきだ」とコメントしている。ただし、なぜ活発にスポーツをする女子に限って理科が得意になるのかという点に関しては、「身体活動が脳の発達に与える影響は、男女差が存在するようだ」としか指摘していない。

   この疑問に答えてくれそうな研究が、同じ2013年にスペインで発表された。徒歩で学校に通う10代の女子は、自動車やバスで通う女子よりも知能テストの成績がいいという結果が出た。13~18歳の男女約1700人を対象にした調査だ。特に15分以上かけて歩き、運動量が多い女子は最も成績がよかった。面白いことに、男子では徒歩通学組と自動車通学組との間で、知能テストの成績にまったく差がみられなかった。

   運動量が成績に影響を与える傾向は、女子だけにみられる特有の現象なのだ。この調査の研究者はこう説明している。

「思春期は、脳の成長スピードと柔軟性が人生で最大になる時期です。この時期にスポーツを盛んに行って脳を刺激することが極めて重要ですが、同時に、特に女子の場合は、運動量が最も少なくなる時期でもあります」

思春期の女子は、初潮を迎え、胸がふくらみはじめ、スポーツから遠ざかりがちになる。この時期にスポーツをする、しないが、脳の発達の面で男子以上に差が出てしまうらしい。

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