1890(明治23)年創業、126年の歴史を持つ酒蔵で、「国の寿」の銘柄で知られる目野酒造が事業を停止し、破産手続きに入った。東京商工リサーチが2016年8月23日、発表した。負債総額は約2億円。水郷で知られる福岡・柳川市で唯一の酒蔵として営業していた。
東京商工リサーチの発表によると、消費者の日本酒離れや消費低迷などが需要低迷に拍車をかけ、売上高が減少。1997年9月期には約2億4000万円を売り上げていたが、2015年9月期には約1億1800万円に落ち込んでいた。また、原料高などもあり収益が悪化し資金繰りがひっ迫していた。
代表銘柄「国の寿」は、100年余の実績があり、地元福岡産の山田錦を精米。自社培養酵母で高温糖化酒母によって仕込まれ、全国新酒鑑評会で金賞を受賞したことがある。