女性客9人が尻などを切り付けられる傷害事件が2016年8月21日にあった東京サマーランド(東京都あきる野市)が、被害をアナウンスせず通常営業も継続したことにネット上で批判が相次いでいる。一方、サマーランドでは22日、安全管理体制が整うまで23日から休園することをホームページ上で明らかにした。
「なんで施設側はなんのアナウンスも避難勧告も出さなかったの?」
「切りつけ事件発生も営業継続とは... 犯人逃走中なのに」
「最初2人の被害訴えでは、事件ではないと考えた」
被害発生後の東京サマーランドの対応が明らかになると、ニュースのコメント欄などでは、こんな疑問や批判の書き込みが多くの支持を集めた。
8月21日は、猛暑の日曜日ともあって約1万4000人の入園者があり、今シーズンで4番目の人出となった。被害のあった屋内のコバルトビーチは、流れるプールとして人気で、1時間おきの人工的な波が出るときは、満員電車のような混雑だったという。
東京サマーランドなどによると、この日13時からの波の後に、若い女性2人がお尻を切られたと被害を訴え、傷が大きくて事件性も捨てきれないため、警備員が20分後に110番通報した。コメント欄では、警察がプールサイドで14時の波の警戒をしていたとの報告もあったが、実際には、女性の友人らから警察が話を聞いていたという。
この時点で場内アナウンスをしたり、営業を中止したりしなかった理由について、サマーランドの企画宣伝部では、J-CASTニュースの取材に次のように説明する。
「この時点では、切られたかははっきり分かりませんでした。お客さまが持っておられるプラスチック片で切ったけがなども過去にありましたので、今回もそうした可能性があり、事件ではないと考えていました」
しかし、14時からの波で、今度は6人が似たような被害を訴えた。夜になって被害を訴えた1人も含めて9人の被害者は、18~24歳の女性で、中には10センチも切られたり、下腹部を狙われたりしたケースもあった。プールから出て被害に気づく人が大半だったという。