【男と女の相談室】老化のサインは「片足立ち」20秒に 足腰の衰えは50代から始まっている

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片足立ちができない人ほど脳梗塞で死ぬリスクが高い

   ところで、片足立ちといえば、京都大学の田原康玄准教授が「片足立ちができない人ほど脳梗塞で死ぬリスクが高い」という研究を2014年に発表した。一見、健康そうな人でも自覚症状がない「脳小血管疾患」になっている人は非常に多い。これは、脳内の微細な血管が詰まったり(ラクナ脳梗塞)、破れて微量の出血をしたり(脳微小出血)することをいう。いわば、ミニ脳梗塞・脳出血だ。

   本格的な脳梗塞や脳出血の前触れで、すぐに命の危険はないが、こういう人は両目を開けて「片足立ち」を何秒間できるか試すとすぐわかる。田原准教授は、片足立ちテストを行なった後に被験者たちの脳をMRI(脳磁気共鳴画像)で検査した結果、20秒未満しかできなかった人は、20秒以上の人に比べ、かなり高い割合で、ミニ脳梗塞・脳出血があることを発見した。脳に異常があるから体のバランスがとれないのだ。

   逆に片足立ちをしっかり練習すると、血流がよくなって脳の活性化にもよい。最近、問題になっている「ロコモティブシンドローム」(運動器症候群・略称『ロコモ』)対策としても推奨されている。「ロコモ」とは老化により筋肉や関節が衰えて、立ったり歩いたりできなくなり、要介護状態の一歩手前になることだ。自宅で片足立ちの練習を繰り返すと、左右1分行うだけでも約50分のウォーキングに相当する下半身の筋トレになる。

   厚生労働省のデータ(2006年)によると、75歳以上で片足立ちが20秒以上できる人は男性で39%、女性で21%だった。アナタは20秒以上できるだろうか。若い世代でも、片足立ちは通勤途中や仕事の合間の格好の運動になり、メタボ対策としてもオススメだ。ぜひ、ためしてはいかが。

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