iPhoneニューモデルで新たな競争 液晶パネル「JDI」社の勝算

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革新機構へ支援要請

   スマホ依存からの脱却が急務だが、そう簡単ではない。特に主要顧客のアップルは2017年以降に発売するiPhoneの新モデルに次世代の有機ELパネルを採用する方針で、JDIも有機ELの量産化に向けた開発を迫られることになった。

   開発には数千億円規模の巨額資金が必要となるが、金融機関は短期融資には応じるものの、長期の新規融資には慎重な立場。それが革新機構への支援要請につながったわけだが、JDIは支援を元手に財務の健全性を高めた上で有機ELの開発を加速させる考えだ。

   しかし、思惑通りに事態が進むか不透明だ。革新機構は支援する方針とはいえ、具体的な支援内容が固まっているわけではなく、本間会長が言うほど楽観的な状況とは言えない。

   また、有機ELでは韓国勢が大型投資を重ねて先行。サムスン電子は既に有機ELの量産に成功し、アップルへの納入に備えている。LGグループも巨額投資を実施することを公表している。有機EL開発では「後発」で、しかも開発資金に窮するJDIが、厳しい開発競争の中で生き残れるかは見通せない状況となっている。

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