同じ室内でも場所により2~3度の違いが
家庭用エアコンで大きなシェアを占めるパナソニックにJ-CASTヘルスケアが取材すると、同社の担当者はこう説明した。
「わが社のエアコンは、室内機の吸い込み口にあるセンサーが感知した温度を基準に、設定温度をキープする仕組みになっています。センサー付近と、人がいる場所とでは温度が違うことがあり、同じ室内でも場所によっては設定温度より2~3度ほど高くなったり、低くなったりする場合があります」
つまり、設定温度と体周辺の温度に落差があるというのだ。やはり寒い・暑いと感じたら、28度にこだわらず、設定温度を随時上げ下げした方が良さそうだ。
また、東京消防庁のウェブサイトによると、「気温が高くなくても湿度が高いと、熱中症になることがあります」という。同サイトで公表している、熱中症による救急要請時の気温と湿度の関係を示したグラフを見ると、気温が26度でも湿度が60%を超えると、搬送者は大きく増えている。
パナソニックによると、同社のエアコンは室内の湿気を吸い込み、ホースを通して室外機に排出するため、湿度を下げる効果もある。すべてのエアコン機器が同じ構造とは限らないが、同じ室温でも冷房使用時と不使用時とでは、使用時の方が熱中症予防には有効かもしれない。