40年国債増発≒「ヘリコプターマネー」 麻生・黒田の協調演出の思惑

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9月の日銀会合に市場が大注目

   これに慌てた政府と日銀が急遽、トップ会談の場を設け、市場にアピールしようとしたとみるのが自然だ。会談後の記者会見で黒田総裁は、「市場では緩和縮小に向かうとの観測がある」との質問に「そういったことにはならない」と述べ、緩和縮小を否定。これに先立つ麻生氏の記者会見で「40年債の増発」が飛び出した。会談とその後の記者会見を受け、長期金利(新発10年物国債利回り)は低下し、やや落ち着きを取り戻したため、それなりの効果はあったと言える。

   40年と言えばかなり先だ。一方で日銀総裁は緩和縮小を否定した。そのため政府が日銀に返済不要の国債を引き受けてもらう「ヘリコプターマネー」政策、あるいはそれに近い政策の導入があるのではないか、との市場の期待を高めたと指摘するアナリストもいる。

   ただ、ヘリコプターマネーは現行法令上の禁じ手で、日銀は否定し続けている。財政規律が緩むとみられ、財政や通貨の信認が揺らぎかねない劇薬でもある。日銀の9月会合は検証の結果、どんな結論を導き出すのか。多くの市場参加者が注視している。

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