「ダニ媒介脳炎」で国内初の死亡例 ウイルスの生息地北海道では注意を

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   ウイルスを持ったマダニにかまれることで発症する感染症「ダニ媒介脳炎」で2016年8月、国内初の死亡者が出た。

   亡くなったのは、北海道に住む40代の男性。2016年7月中旬に道内の草やぶでマダニにかまれ、発熱や意識障害などの症状が出て入院していたが、8月13日に死亡した。朝日新聞など複数のメディアが報じた。

海外では年間6000人以上が感染

   「ダニ媒介脳炎」の国内での感染例は1993年に北海道内で確認されて以来、今回で2例目だ。

   厚生労働省ウェブサイトによれば、病原体は日本脳炎と同じ分類に属する「フラビウイルス」で、北海道の一部地域での分布が確認されている。このウイルスを持つマダニがいない地域では感染は起きないほか、人から人に直接感染することはないとされる。

   感染した場合、1週間から2週間ほどの潜伏期間を経て発症。発熱や筋肉痛などインフルエンザと似た症状が出るほか、髄膜(ずいまく)炎や脳炎を起こすこともある。海外では年間6000人以上の患者が出ており、死亡例も多数報告されている。

   厚生労働省はサイト上で、ダニ媒介脳炎の感染を避けるための「予防対策」として、次のような注意を呼び掛けている。

「(病原体の分布が確認されている地域では)草の茂ったマダニの生息する場所に入る場合には、長袖、長ズボンを着用し、サンダルのような肌を露出するものは履かないことが大事です」
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