家に帰ってドアを開けたら、床一面にペットの「うんこ」が塗りつけられていた――。こんな悪夢のような出来事が、「ルンバ」に代表されるロボット掃除機の利用者から実際に報告されている。
ロボット掃除機がペットのフンを「掃除」する際に、タイヤや底面のブラシに「それ」がべったりと付着してしまうケースがある。こうした状態のルンバが、いつも通り部屋中を掃除して回ることで、床一面が「うんこだらけ」になってしまうというのだ。
製造元「こうした悲劇は数多く報告されています」
ロボット掃除機の「悲劇」が話題を集めることになったのは、英紙「ガーディアン」電子版が日本時間2016年8月16日に公開した記事がきっかけだ。「Poop(うんち)」と「Apocalypse(黙示)」をあわせた「Poopocalypse」という造語を見出しに用いて、この衝撃的な出来事を伝えている。
記事では、ロボット掃除機による「大惨事」の被害に遭ってしまったアメリカ在住の男性がフェイスブックに寄せた投稿を紹介している。タイマー機能で毎日深夜に「ルンバ」を掃除させていたというこの男性。だがある晩、うっかり飼い犬を小屋へ移すのを忘れて寝てしまったという。
「ウン」が悪いことに、この飼い犬はルンバが起動する前にリビングでフンをしてしまった。その後、いつも通り掃除をはじめたルンバは、途中で犬のフンをべったりとタイヤに付着させてしまう。翌朝、男性が目を覚ましたときには、リビングの床は一面「うんこだらけ」になっていたそうだ。
ルンバを製造する米アイロボット社はガーディアン紙の取材に対し、「はっきりいって、こうした悲劇は数多く報告されています」とコメント。その上で、「弊社のエンジニアはお客様が抱える問題の解決方法を常に研究しており、このトラブルも対応すべき問題と考えている」などと話したという。
こうしたニュースが日本で紹介されると、国内のネットユーザーの間では「地獄すぎる」「これはまさに糞慨」と大きな衝撃が走った。さらには、「うちの家でもありました」などと被害に遭ったことを暴露する人も現れ出した。
「飼い主のしつけが悪いだけ」との指摘も
実際のところ、ツイッターで「ロボット掃除機 糞」「ルンバ うんこ」などと検索すると、
「(犬が)リビングでしちゃったうんこをルンバが部屋中引きずり回してた」
「ルンバが掃除と偽り犬の糞を部屋中に伸ばしていた」
「ルンバが犬のうんこを引きずってって床一面うんこ祭りに」
といった過去の「被害報告」が次々とヒットする。
また、俳優の中尾明慶さんも13年7月のブログで、ルンバが原因で「部屋が犬のウンチだらけ」になったと報告。「本来綺麗にするはずのルンバにこりゃあやられましたね」として、「ペットとルンバ飼ってる方は気をつけて」と呼びかけていた。
アイロボットの日本総代理店セールス・オンデマンドの広報担当者は8月18日のJ-CASTニュースの取材に対し、「ペットのフンをめぐる報告は何件か受けたことがあり、もちろんこの問題は承知しています」と話す。その上で、
「技術的に今すぐ解決できる問題ではありませんので、説明書などで『ペットのいる環境での使用』について注意喚起をするという対応をとっています」
と話した。また、ルンバの運行ルートを赤外線で制限する「バーチャルウォール」という付属品を利用することで、こうしたトラブルを防ぐことができるとも説明していた。
なお、ルンバとペットのフンをめぐる騒動について、ネット上では「部屋の中にうんこさせる飼い主のしつけが悪いだけ」「屋内の床に糞してる時点でおかしい」といった意見も数多く出ていた。