棒高跳び・荻田、英紙「局部」報道に怒り 失敗シーンはBBCも検証

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   リオ五輪の陸上男子棒高跳び予選で敗退した荻田大樹(おぎた・ひろき)選手(28、ミズノ)が海外報道機関の報道ぶりに「ここまで面白おかしく偽造されて罵られるとさすがにショック」と憤っている。

   英国の大衆紙が、ジャンプ失敗の原因は荻田選手の局部がバーに触れたことにあると指摘したことが理由だ。一方、BBCは荻田選手の足がバーに触れたことが失敗の原因だと報じており、大衆紙の見立ては単なる「勘違い」の可能性もある。

  • BBCは一連の騒動を荻田選手の反論を含めて伝えている
    BBCは一連の騒動を荻田選手の反論を含めて伝えている
  • BBCは一連の騒動を荻田選手の反論を含めて伝えている

ジャンプの様子をポールの横のカメラがとらえる

   予選は日本時間で2016年8月14日(現地時間13日)に行われた。荻田選手は5メートル30センチ、5メートル45センチの跳躍を成功させたが、5メートル60センチでは3本連続で失敗。その21位に終わり、予選通過はならかった。

   その失敗したジャンプの様子をポールの横に設置されたカメラがとらえており、その動画が海外メディアで話題になった。見方によっては、荻田選手の局部がポールにひっかかってポールが落下したように見えるからだ。

   悪ふざけが最も激しかったのが英国の大衆紙だ。ザ・サンのウェブサイトは、16日(日本時間同夜)、

「五輪の夢はペニスで台無しに」
「『ズボンの友達』が、ブラジルでの栄光への野望を頓挫させた」

などと報じ、動画から切り出した連続写真を

「『男性自身』が触れてポールがぐらつき、落下した」

といったキャプションをつけて掲載した。

   デイリー・ミラーも、17日(日本時間18日未明)

「敗退したが、ペニスで世界的名声を得る」
「彼のペニスが(バーを支える柱の)突起から大きなバーを外せるほどに大きいということは、世界中の誰もが理解したことだろう」
 

などと荻田選手の局部の大きさを茶化しながら報じた。

「しっかり結果を出して見返してやろうと思っています」

   これには荻田選手も黙っていられなかったようだ。一連の報道で荻田選手のツイッターには大量の投稿が寄せられたため、アカウント名の変更まで余儀なくされたことを明かし、

「まさか海外メディアにここまで陥れられるとは思いませんでした。真実ならともかく、ここまで面白おかしく偽造されて罵られるとさすがにショックです」

と嘆いた。その上で

「正直キツイですが、ある意味注目を受けているのでそれもチャンスかなと思います。しっかり結果を出して見返してやろうと思っています。この際、ネタでもなんでもいいので1度 競技場で試合を見てください。棒高跳びの良さが少しでも伝わればと思います」

などと今後の競技生活に向けた意気込みをツイートした。

BBCで専門家「ただの生地の『しわ』」と指摘

   荻田選手のアカウントには

「がんばって!」

といった励ましの言葉も多数寄せられた。そのこともあって多少気を取り直したのか、荻田選手は後に

「p.s. 改めて見ると自分でもウケる。笑」

ともツイートしている。

   この話題は「天下のBBC」もウェブサイトで取り上げた。ただし、報じ方は大衆紙とは大きく違っており、問題の場面に至る前に荻田選手の足がバーに触れていたと指摘。一連の騒動は「不幸なカメラアングルが原因」だとする専門家の声を伝えている。その専門家は、

「すでに荻田選手は、かなりバーを押しており、いずれにしてもバーは外れるはずだった。(話題になったのは)変な場所で起こった、ただの生地の『しわ』なのではないか」

などと分析していた。

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