パソコン量販チェーン「PCデポ」の店舗で80歳過ぎの高齢者男性が高額のサポート契約を結ばされたうえ、さらに高額の解除料を支払わされたとして、男性の家族がツイッターで不満をぶつけている。PCデポ側は、男性側に説明したいとしたうえで、改善策を検討すると明らかにした。
パソコンや携帯電話の料金体系は、分かりにくい――。ネット上では、しばしばこんなテーマで盛り上がりを見せる。
「契約解除料10万円ほどを支払わされた」
今回、男性の家族が指摘したPCデポの料金体系も分かりにくいものだった。
そのツイートによると、高齢者男性は2015年12月にパソコンを修理しようと千葉市内の店舗を訪れた。そして、パソコンの設定やその後のサポートのサービスを受けられるプランや購入したiPadの分割払いなどを3年の期間で契約し、月々1万5000円ほどを支払うようになった。
その後、家族がクレジット代金の請求書を見て高額サポート契約に気づき、8月14日に店舗に出向いて解約手続きをした。当初は、20万円ほどの契約解除料を請求されたというが、店側と交渉した結果、10万円ほどの支払いになったという。
この家族のツイートは、ネット上で大きな話題になった。何か事情があるのではないかとの指摘も出る一方で、PCデポ側を批判する声も次々に上がり、その料金体系を巡って論議になっている。
この騒ぎを受けて、PCデポを運営するピーシーデポコーポレーションは16日、ホームページ上にコメントを発表した。高齢者男性と家族には、「ご理解・ご納得いただけるように働きかけをしてまいる所存です」と説明する一方で、「お客様、特に高齢者のお客様に弊社のサービスをより十分にご理解いただきご契約いただけるように改善策を検討して参ります」と報告している。
とはいえ、どうしてこのような高額の契約や解除料になってしまったのか。
一人暮らしなのに、10台分のサポート契約
今回の問題について、あるネットユーザーは、PCデポ側に問い合わせたところ、広報担当者から回答があったとして、その文面を投稿した。
それによると、高齢者男性に請求した20万円は、契約解除料ではなく、男性が購入して3年間で支払うサポートと商品の残りの料金になる。男性の家族が店側と交渉して10万円になったことは否定した。
ピーシーデポコーポレーションは16日、J-CASTニュースの取材に対し、広報担当者が回答した事実は認めたものの、「お客さま個人の契約内容になりますので、こちらからはお答えできません」とだけ話した。
ただ、一般的なサービス内容として、中途解約してもPCデポ側がiPadなどの商品を買い取ることはあるという。また、いったん契約すれば、サービスの長期利用を想定していることから、解約でも残りの料金は支払いを求められるとしている。
高齢者男性の家族がツイッターに投稿した契約書類の画像を見ると、男性は、パソコンやスマホなど10台を対象にしたサポートサービス「ファミリーワイドプラン」を選んでいた。これだと、月々の料金が5000円にもなる。一人暮らしをしているという男性がなぜこのようなプランを選んだのかは分からず、高額契約した真相ははっきりしない部分も多い。