「長嶋さんが亡くなった...」 スポニチWEB見出しに「紛らわしい!」

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   元プロ野球選手・豊田泰光さんの訃報を受け、スポーツニッポンが2016年8月16日朝に公開したウェブ版記事の「見出し」がインターネット上で物議を醸している。

   「長嶋さん追悼『素晴らしい打者でした』」――豊田さんを悼む球界関係者のコメントをまとめたスポニチの記事には、こんな見出しが付けられていた。ネット上では「長嶋さんが亡くなったと思わせるようなタイトル」だとして、「紛らわしい!」との批判が相次ぐことになった。

  • スポーツニッポンのウェブ版記事に「紛らわしい!」(画像はサイトより)
    スポーツニッポンのウェブ版記事に「紛らわしい!」(画像はサイトより)
  • スポーツニッポンのウェブ版記事に「紛らわしい!」(画像はサイトより)

「長嶋さん追悼『素晴らしい打者でした』」

   16年8月14日に81歳で亡くなった豊田さんは、プロ野球・西鉄ライオンズ(現・西武ライオンズ)の元内野手。1956~58年の「西鉄黄金時代」には、中心打者の1人として日本シリーズ3連覇に貢献。引退後は主に野球評論の舞台で活躍し、舌鋒鋭く球界の問題に切り込む「ご意見番」として知られた。

   50年以上にわたり球界とともに歩み続けた豊田さん。その訃報には、球界の重鎮たちが続々と追悼のコメントを寄せた。「ミスター」こと長嶋茂雄さんもその1人。西鉄のシリーズ3連覇を「対戦相手」として見届けた間柄から、

「素晴らしい打者でした。巨人が3年連続で西鉄に敗れた1956年から58年の日本シリーズでの大活躍は、強く印象に残っています。ご冥福をお祈りします」

とのコメントをスポーツ各紙に寄せている。そのほか、同時代に活躍した張本勲さんや野村克也さん、ともに西鉄黄金時代を支えた中西太さんらも追悼のコメントを出している。

   スポニチは16日早朝、こうした球界関係者の談話をまとめたウェブ版記事を公開。「長嶋さん追悼『素晴らしい打者でした』 球界から続々悲しみの声」という見出しで、長嶋さんらのコメントを列記した。

   「豊田泰光氏死去」の表示は、スポニチのサイトの本文冒頭にはあるものの、「見出し」にはない。Googleなどの検索結果画面では見出しだけが表示されるため、ネット上では「紛らわし過ぎる」「勘違いする」といった批判が相次ぐことになった。ツイッターなどには、

「まるで長嶋さんが亡くなったかのような見出し...」
「ミスターが亡くなったかと勘違いするだろ」
「長嶋さん『が』追悼されているようにしか見えない」

といった批判が殺到した。なかには、「わざとやってるとしか思えない」「アクセス稼ごうとしてこうゆうタイトルわざとつけてんの?」といった声も目立った。

スポニチの「紙面」を見てみると・・・

   16日15時現在も、ウェブ版の見出しは変更されていない。

   ちなみに、東京都心のコンビニで販売された16日付のスポニチの「紙面」(11版B)を見ると、ウェブ版と同じ「長嶋さん追悼...」という見出しの記事が掲載されている。だが、こちらは豊田さんの訃報を伝える大型の記事の関連記事の形で掲載されているため、同じ見出しでも「誤解」を招くことがない紙面構成になっている。

   紙面で用いた見出しの一部だけをそのままウェブ版に「流用」したため、豊田さんの名前が見出しから抜け、今回のような事態が起きてしまったようだ。ウェブ版の記事だけに接する読者も多いため、ネット上では「まぎらわしい見出し」との声が止まない状態となっている。

   ウェブ版のニュース記事の中には、読者の誤解を呼んでクリックさせようとする「釣り見出し」が意図的に付けられる場合も少なくない。ときには、そうした見出しがネットユーザーの反感を買い、「炎上」してしまうケースもある。

   最近では、ニュースサイト「E-TALENTBANK」が8月4日に公開した、

「川栄李奈『さらばじゃ』"早すぎる死"を惜しむ声続出。『まさか川栄が』『早すぎる』」

という見出しの記事に対し、「不謹慎だ」との批判が殺到した例がある。

   これは元AKB48・川栄李奈さんが演じていた「ドラマのキャラクターが作中で死去した」ことを伝えた記事。この見出しに対しても、ネット上では「紛らわしい見出し付けんな」「これは酷い見出し詐欺」とのバッシングが数多く出ていた。

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