2016年の円相場はリーマン・ショック以来の高い変動率で動いており、その影響もあってか外国為替証拠金(FX)取引をはじめる人が増えているようだ。
直近の口座数で9万口座を有し、自動売買(システムトレード)で「NO.1」(※)を誇る業界大手のインヴァスト証券によると、「新たに投資の初心者が多く入ってきている印象があります」と話す。
とはいえ、FXに限らず、「投資」は山あり谷あり。常に勝てるわけではないことはわかっていても、「負け」が込んでくれば、やめてしまう人も多い。そうしたなか、インヴァスト証券で実際に取引をしている個人投資家に「取引を続けるコツ」を聞いた。
「プレイヤーではなく監督」という今までにないコンセプトに惹かれた
自動売買の「シストレ24」を使いはじめて4年目という、高田浩史さん(仮称、36歳)はかつて自分で取引する「裁量取引」からFXをはじめた。「3か月ほどやってみたものの、10万円ほど負けて......」と、悔しそうにその結果を話す。
「最初は3万円くらい順調に勝ったんです。でもそのあと、ものの見事に負けました。稼いでいた方法がすぐに通用しなくなって、そこでやめておけばよかったのですが、やめられませんでした」と振り返り、「やっぱり、そのへんが素人なんですよね」と苦笑する。
高田さんが「シストレ24」を利用したきっかけは、雑誌の広告だった。「広告に掲載されていた『シストレ24』のツール画面が、他のFX会社のシステムより使いやすそうに見え、コンセプトが面白いと思ったから」という。
当時、雑誌に書かれていた「シストレ24」のコンセプトは、「あなたはプレイヤーではなく監督」。
インヴァスト証券が提供する「シストレ24」は、売買プログラム(ストラテジー)に取引を任せる。「シストレ24」が提供する売買プログラムは、専業のFXトレーダーや元ファンドマネージャーなどプロ中のプロがつくったもの。
運用者はそれらのプログラムを管理する、つまり「監督」の立場と似ているというわけ。さきほど紹介した「シストレ24」のコンセプトのとおりであれば、「シストレ24」ならFX初心者でも「監督」デビューは難しくないのだ。
「『シストレ24』での初めての取引は2013年夏。やはりドル/円からはじめました。1ドル100円近辺を行ったり来たりという相場でしたが、アベノミクスの勢いがまだ続きそうな感じだったので、とりあえずそのままにしておいたところ、11月ごろからまた円安トレンドに突入して、それなりに利益を獲れました」と明かす。