内閣府が2016年8月15日に発表した16年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価の変動を除いた実質GDPが前の3か月(1~3月期)と比べて、プラス0.048%となった。わずかとはいえ、これでプラスは2期連続。ただ、個人消費や輸出が振るわず、成長率は1~3月期(年率2.0%)に比べて大きく鈍化し、景気は足踏みが続いている。
「住宅投資」は5.0%のプラスとなった一方、GDPの過半を占める「個人消費」は、消費者の節約志向が根強く衣類や食料品が減少したことから0.2%のプラスにとどまった。また、「企業の設備投資」は生産設備への投資が減り0.4%のマイナス。「外需」も輸出の減少に加えて、円高の影響で外国人旅行者の支出が鈍ったことから、GDPを0.3ポイント押し下げた。
この成長ペースが1年間続くと仮定した場合の年率換算では0.2%増だった。