71回目の終戦の日にあたる2016年8月15日に政府が東京・北の丸公園の日本武道館で開いた全国戦没者追悼式で、天皇陛下が15年に続いて「深い反省」を表明した。
天皇陛下が8月8日にVTRで公表した「お気持ち」で退位の意向を示唆してから、国民の前で「お言葉」を述べるのは初めて。退場の際には参列者から「万歳!」の声と拍手も起こった。
文字数は例年の水準に
正午の黙とう直後に天皇陛下が読み上げる「お言葉」の文言は例年ほとんど同じ内容だったが、戦後70年を迎えた15年は「さきの大戦に対する深い反省」という文言が初めて盛り込まれた。
例年の「お言葉」の文字数を比較すると、14年は257文字で、15年には330字と大幅に増加。16年の文字数は269字と15年比で2割近く減少したが、例年通りの文字数に戻ったとみることもできる。
内容面にも変化があった。例年の「お言葉」で「終戦以来既に●●年」に続く文章は、15年は
「戦争による荒廃からの復興、発展に向け払われた国民のたゆみない努力と、平和の存続を切望する国民の意識に支えられ、我が国は今日の平和と繁栄を築いてきました」
だったが、16年は
「国民のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが」
となった。