娘の新学年が始まりました。毎回悩むのはスナックです。おやつの時間用に自宅で準備するのですが、学校はフルーツや野菜などヘルシーなものを推奨しています。しかし、この夏の暑さにもかかわらず、必ずしもバッグを室内に持ち込んでいるとは限りません。生ものを持たせて傷むのは避けたいので、ついつい選んでしまうのが小袋入りのナッツです。
米国では、いろんな種類があります。なかでも定番のようにどこでもよく見かけるのが、「Omega(オメガ)3」(以下、オメガ3)を含む商品です。
オメガ3とはEPA、DHA、ALA
ビタミンDやカルシウムといった重要な栄養素が、牛乳やオレンジジュースのような日常食に加えられて販売されているのは米国ならではだと思うのですが、ナッツにもそれは当てはまるようです。「オメガ3」とはオメガ3脂肪酸(Omega 3 Fatty Acids)の略称で、人間の体に必要不可欠な栄養素のエイコサペンタエン酸 (EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)とアルファ・リノレン酸 (ALA) です。
オメガ3は食べ物を通してしか摂取できない栄養素で、くるみ、枝豆やひよこ豆などの豆類、キャノーラ油、ホウレンソウのような緑系の葉野菜、海藻、豆腐など大豆系製品に含まれています。
うちの娘も好んで食べる米国の定番朝食シリアルに、ナッツ入りが多いのは納得ですね。また今、日本で人気となり、米国でも定番となったチアシードや、健康系オイルで知られるえごま油にもオメガ3は入っています。
ただ、食べ物からだけではなかなか十分にはとれないため、米国ではオメガ3のサプリメントが数多く売られています。
オメガ3を十分摂取して一番効果があるといわれているのが、心臓病の予防です。コレステロールの低減、うつ病の改善、記憶力の低下を防ぐなどの効能もあるとされています。また子供の脳の成長にも良いようです。最近ではオメガ3の一つであるDHAの入った乳児用粉ミルクも売られています。
サプリもいっぱい、卵にまで入っている
オメガ3は大事な栄養素であり、効能があるにもかかわらず、米国人には不足しています。オメガ3入りの食品やサプリメントが多いのは、そんなところに理由があるんでしょうね。オメガ3 入りの卵を初めてみたときは「卵にまで栄養素を付け加えるの?」と驚きました。オメガ3製品は、なんと米国内で数十億ドル産業にもなるのだそう。
美容面においても、健康的で輝くような髪になる、肌を保湿する効果がある、とされています。そういえば以前、私の「超ドライヘアー」について、オーガニックスーパーのサプリコーナの店員に相談したとき、勧められたサプリの一つにオメガ3の入ったフィッシュオイルがありました。
美容においても「外からではなく体の中からのケア」は基本ですよね。オメガ3、これは試してみる価値がありそうです。
●筆者プロフィル
北雨利香。南カリフォルニア在住。2児の母。40歳をこえた途端に、定期健康診断で毎回のようにひっかかり、医者にサプリを飲むよう指導される。興味のあることは美容、健康、子供の教育、米国プロスポーツ、米国大統領選挙、ハリウッドゴシップ。