英国の人々がインターネットに費やす時間は1日9時間近くになり、睡眠時間を上回ることが2016年8月4日、英国情報通信庁が発表した調査によってわかった。
インターネット中毒の生活が、睡眠や家事など生活に必要不可欠な時間を奪うばかりか、人間関係に深刻な悪影響をあたえていると警告している。
スマホに夢中の家族や友人から無視される日々
調査は英国民を代表する2525人を抽出、アンケートで聞く方法で行われた。それによると、スマートフォン(スマホ)やパソコンなどによるインターネットの使用時間の平均は約9時間近くで、中には仕事を含めて起きている時間のほとんどをネットに費やす人も多かった。全体の11%が「1日に50回以上インターネットにアクセスする」と答えている。
英国ではネット接続環境が向上し、家庭と企業の98%が少なくとも1つのプロバイダーの4G接続サービスを利用。このことが、オンラインで過ごす時間の増加につながっている。また、スマホを持っている成人の割合が71%に増えていることもこの傾向を後押ししている。
回答者の59%が1日のネット利用時間がどうしても長くなってしまうと答え、34%はネットからの離脱が難しいと答えている。48%は家事よりネットを優先してしまう場合があると答え、47%はたとえ翌日疲れても睡眠よりネットを優先してしまう場合があると答えている。その結果、遅刻になったことがあると答えた者が20%いた。10代では60%が宿題よりネットを優先してしまう場合があると答えている。
この状況は、対人関係にも悪影響をもたらしている。31%は、友人や家族と過ごす時間がネットで犠牲になる場合があると答えている。40%が、スマホに夢中になっている友人や家族から無視されることが週1回以上あると述べ、さらに17%は、こうしたことが毎日起こっていると答えている。