産経「胸中は複雑なようだ」
ジブチ行きは、稲田氏が取材に応じた後に発表されている。毎日新聞と産経新聞は、稲田氏が目を潤ませ、言葉を詰まらせていたことを指摘し、稲田氏や安倍政権に近いとされる産経新聞は、
「初当選以降、参拝を欠かさなかっただけに、胸中は複雑なようだ」
と心中を慮った。
政治関係者からも無念の声が出ている。元陸上自衛官1等陸佐で「ヒゲの隊長」としても知られた自民党の佐藤正久参院議員は13日、ツイッターで
「お気持ちをお察しします。稲田朋美防衛相、8月15日の靖国神社参拝見送り」
と投稿。佐藤氏は11年8月、島根県の竹島(韓国名・独島)に近い韓国の鬱陵(ウルルン)島視察のため稲田氏らとともに韓国を訪れようとしたが、ソウル・金浦空港で韓国当局に入国を拒否された経験がある。
「日本のこころを大切にする党」所属の中丸啓(ひろむ)前衆院議員も13日、ツイッターで
「米国や中国の要請に配慮することが、国家の為にその身を賭した先人の恩に報いることより重いということか。残念無念...」
と落胆した。中丸氏は、中国による靖国参拝自粛要請が報じられた12日、「行かねばなるまい 行かねば要請を受け入れたことにされる。抗議があれば、何度も繰り返し行けばいいだけ」と参拝を断行すべきだと強調していた。