「サン牧」の愛称で親しまれた農場系ゲーム「サンシャイン牧場」が、2016年8月26日に終了する。7年前に始まり、かつてはユーザーが500万人を超える人気を誇ったが、後続の農場ゲームなどに押され、勢いを失っていた。
サービスが終了する「8月26日」の日付は、スタート時「(2009年)8月26日」と同じ。「誕生日」に活動の幕を閉じる。終了が16年7月に発表されると、ツイッターなどには「懐かしい」「寂しいっすね」といった声が寄せられた。
スタートから1年経たず、ユーザー500万人突破
「サン牧」は、自分の牧場で作物を育てるゲーム。種を買って畑にまき、水やりなどを行う。育った作物を収穫して売り、ゲーム内通貨や経験値を増やしていく。動物を飼うこともできる。友達の牧場を訪れ、収穫物をもらうなどの交流も楽しめる。
中国のゲームアプリ会社「Rekoo Media」が2009年8月26日、SNSの「mixi(ミクシィ)」でサービスを始めた。その「ほんわか」したムードで人気を集め、約1か月でユーザー数は100万人を突破。同年11月には、同社は日本法人を立ち上げ、サービス強化を本格化させた。利用者は年内に300万人を超え、産経新聞が12月に公表した「ネット発ヒット商品番付2009」では、「東の関脇」に選ばれた(東の横綱は米アップルのiPhone)。2010年半ばにはユーザー数は500万人を突破した。
もっとも、ずっと順風満帆だったわけではない。スタートからほどなくして、課金をめぐるトラブルも起きた。「高級肥料」などを買える「Kコイン」を購入(1枚10円で交換)したはずなのに、Kコインが手に入らないなどと苦情が出たこともあり、J-CASTニュースでは09年10月27日、「ミクシィでゲーム課金トラブル 『サンシャイン牧場』に不満相次ぐ」の記事を配信した。しかし、こうしたトラブルも改善され、一時は「mixi」以外でもサービスが始まった(のちに停止)。